素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 あなたと夜と音楽と 30

二人で歩いてると日本人のカップルとすれ違う。

ソニー・ロリンズは立ち止まり振り返る。

彼等だよとソニー・ロリンズは言った。

キミが探して男だよと。

僕は彼等の後を追いかける。

彼等は幸せそうだった。

表情こそ観えないが、身振り手振りを大袈裟に振りまいた男の姿に、女が男の背中を叩いてる。

この街は彼等の為に存在して、僕はただのオプションとして存在してる。後ろをつけてる自分が恥ずかしい思えた。