素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 123 ー小久保

長い沈黙の後「 人違いです。私は櫻井です 」とドアの反対側から声がする。

「 あの図書館に行きました。人の記憶を引き取ってくれる図書館です。灘丘さんの記憶を俺は借りました。灘丘さんがプロレスラーの時の記憶です 」と小久保は言った。

「 あなたは俺の憧れでした。施設に遊びに来てもらった時、あなたと父親の話をしました。あなたを施設送りにしたにも関わらず、あなたは《 それでも、俺は生きている 》と言った 」