2015-08-10 小説 aim 51 ー白木 日付がもう少しで変わりそうだが、館内はお客さんで溢れている。 「 あなたのお母さんは、心を殺されたと言いましたよね?心が殺されると言うのは、具体的にどう言う事なんでしょうか? 」と真下は言う。 白木は、母が経験してきた事を真下に説明する。 那須信也が精神を壊した時、母が彼を支えていた事。それでも、母を家から追い出した事。母のお腹の中には白木がいた事。 「 母は、それ以外の思い出を、那須信也に奪われたのよ 」と白木は言う。 真下は腕組みをしながら考える。