小説 aim 32 ー常盤
男は寝巻きの様な格好で、松葉杖をついていた。
真冬だと言うのにサンダルを履いていた。
「 そんな事を言われても困ります。今、仕事中なんです。近くに事務所があるので、そこから発送の手続きをして下さい 」と常盤は言った。
「 それじゃ、間に合わないんだよ 」と男は言った。
「 あんた、アルパチーノの『狼たちの午後』を観た事があるか? 」
「 ありません 」
タイヤさえパンクしなければな、と常盤は想った。
男は寝巻きの様な格好で、松葉杖をついていた。
真冬だと言うのにサンダルを履いていた。
「 そんな事を言われても困ります。今、仕事中なんです。近くに事務所があるので、そこから発送の手続きをして下さい 」と常盤は言った。
「 それじゃ、間に合わないんだよ 」と男は言った。
「 あんた、アルパチーノの『狼たちの午後』を観た事があるか? 」
「 ありません 」
タイヤさえパンクしなければな、と常盤は想った。