小説 aim 6 ー長尾
「 そんな事が可能なのか? 」
と長尾は言った。
「 可能ですよ。但し、あなたには《 長尾家 》の父親として演じてもらいます 」
と僕は言った。
「 家族? 」と長尾は言った。
「 妻と娘とあなた。3人家族です。他の2人も、あなたと同様犯罪者です 」
そして《 長尾家 》は偽造家族として、新しい人生をスタートした。
今のところ、何も問題はない。
長尾は思った。
偽造家族が、国にばれない訳がない。
恐らく、国自体も、これを使ってきたんだろう。
決してニュースでは、真実を語らない国。