2015-06-13 小説 番人 18 「 今日は、僕以外にも誰か来ていますか? 」 「 いや、来ていません 」 「 家の中で物音がしたんです。ガラス越しに覗いてみたら、確かに人がいたんですが 」と僕は言った。 「 あぁ、あなたには見えたんですね 」と西嶋は何でもなさそうに言った。 〈 電話帳は、アルファベット順です。Aの次はBです。最後はZです。それは当たり前なんです 〉 その存在は当たり前なんです、とでも言う様に西嶋は言った。