小説 aim 123 ー小久保
長い沈黙の後「 人違いです。私は櫻井です 」とドアの反対側から声がする。
「 あの図書館に行きました。人の記憶を引き取ってくれる図書館です。灘丘さんの記憶を俺は借りました。灘丘さんがプロレスラーの時の記憶です 」と小久保は言った。
「 あなたは俺の憧れでした。施設に遊びに来てもらった時、あなたと父親の話をしました。あなたを施設送りにしたにも関わらず、あなたは《 それでも、俺は生きている 》と言った 」
長い沈黙の後「 人違いです。私は櫻井です 」とドアの反対側から声がする。
「 あの図書館に行きました。人の記憶を引き取ってくれる図書館です。灘丘さんの記憶を俺は借りました。灘丘さんがプロレスラーの時の記憶です 」と小久保は言った。
「 あなたは俺の憧れでした。施設に遊びに来てもらった時、あなたと父親の話をしました。あなたを施設送りにしたにも関わらず、あなたは《 それでも、俺は生きている 》と言った 」