素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 番人 18

「 今日は、僕以外にも誰か来ていますか? 」

「 いや、来ていません 」

「 家の中で物音がしたんです。ガラス越しに覗いてみたら、確かに人がいたんですが 」と僕は言った。

「 あぁ、あなたには見えたんですね 」と西嶋は何でもなさそうに言った。

〈 電話帳は、アルファベット順です。Aの次はBです。最後はZです。それは当たり前なんです 〉

その存在は当たり前なんです、とでも言う様に西嶋は言った。