素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 66 ー那須

佐藤が帰った後、那須と信晴は小説の続きにとりかかる。

「 佐藤さんとは長い付き合いなの? 」

「 小学校からの友人だ 」と那須は言う。

「 あの頃は、何もかもがシンプルだった。好きなものを好きと言えた。嫌いな事はしなくて済んだ 。 今は、何もかもが多数決で決まる。好きなものが、自分を幸せにするとは限らない。嘘を付かなければ進めない時もある 」と那須は言う。

那須は想う。

恐らく、信晴が彼らを閉じ込めているのだと。

自分の息子が、私に似た能力を持っているかも知れない。