2015-07-16 小説 aim 26 ー那須 書けない時もあったけど、まだこうして小説を書いてるよ、と心の中で那須は想う。 私がしてきた事は、誰にも許されないかも知れない。 妻の心でさえ殺してしまった。 それでも、と想う。 残された時間で私が出来る事をしよう。 「 そろそろ始めようか 」と那須は言う。 「 そうだね 」と信晴は言う。 この小説だけは、必ず完成させたいと那須は、信晴に言う。 その時、玄関のチャイムが鳴る。 信晴が応えると「 宅配便です 」と男は言う。