2015-07-12 小説 aim 22 ー那須 師走のよく冷え込んだ朝に、ベッドの中で那須は文章を作っている。 その言葉を拾い、息子の信晴が文字を起こす。 これが、那須の最後の小説になる事は、2人は口にはしないが分かっている。 那須の大腸癌が見つかった時には、既に骨や肺に転移していた。 抗がん剤の治療も受けてみたが、本人の希望で自宅で生活をする事にした。 残された時間で、最後の小説を書きたいので、信晴に手伝ってもらっている。