素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 番人 16

小径沿いにある西嶋の家に着いたは午後4時を過ぎていた。

広い庭を抜け玄関のインターホンを鳴らした。

向日葵は相変わらず、太陽に向かって真っ直ぐ咲いていた。

蝉の鳴き声は僕の訪問と同時に止み、その静けさが僕を苛立ちさせた。

返答の沈黙を埋める為に滅多にしない口笛を吹いた。

3回のチャイムを鳴らしたが返答がなかった。

西嶋が乗っている黄色のフォルクスワーゲンも駐車場に停めてあった。

僕は裏庭に行き、西嶋の名前を呼んでみたがやはり返答はない。