素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 あなたと夜と音楽と 34

僕は、ヴィレッジヴァンガードの真っ赤なドアを開いた。

細長い階段が地下に続いてる。

彼等は誰の演奏を聴きに来たのだろう。席はまばらに埋まっているが彼等の姿が見当たらない。

急に酷い空腹を感じる。

最後に食事をしたのはいつだったろう。

店員にビールと食べ物は注文する。

食べ物は置いてないよ、とそっけなく言う。

今日は、誰のライブだろ?と尋ねる。

よく知らないピアノトリオだよ。俺も聴いた事がないね。ピアノを弾いてなければ、銀行員に見えるけどね。と店員は言った。