小説 夜のニワトリ 6
< 2020年 >
2020年、9月18日アップルの新商品が発売した。
丁度、その頃『 シルク 』と名乗る男に僕は、捕まっていた。
病院の外のドアを飛びながら、窓拭きをしていた時だった。
窓ガラスの向こうで、僕に手振りでジェスチャーをしている男がいた。
何を伝えたいのだろう?
手話を解読したみたが、手話の言葉ではない。
男が窓ガラスを開けた。
「 お前、夜のニワトリだな 」と男は言った。
そうだよ、と僕は言った。
男はスタンガンを僕にぶつけた。
「 悪いけど8万ボルトじゃ効かない 」
やれやれ、舐めなれたもんだな、と僕は思った。
男は、ニヤっと笑って鉄パイプで僕の頭を、目一杯殴った。
やれやれ、なんで今の時代に、鉄パイプなんて使うんだろう。
急に目の前が暗くなっていく。
男はまた、ニヤっと笑った。
「 普通のスタンガンじゃないんだよな、コレ 」と男は言った。
「 憎きロボット達に、ウィルスを流せるんだよ 」
やれやれ、反則だよ、それはと僕は思った。