素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説『 二十肩 』2

「 007を”ゼロゼロセブン”と呼びます 」

「 えっ?違うんですか? 」

「 正しくは”ダブルオーセブンです 」

「 ゼロゼロセブンと呼ぶ人は二十肩になりやすいんですね? 」

整体師は当たり前と言わんばかりに深く頷いた。 整体師は必要以上に日焼けをしていた。ダイエットを成功させた人が出てくるCMみたいに、こんがり焼けていた。どうやったらそんなに焼けるのだろう?どうしてそれがカッコイイと思えるのだろう?

手が妙にゴツゴツしていて指輪を5個はめていた。今は仕方なく整体師の格好をしているんだ、と言わんばかりに。ここが整体院でなければ、この人が整体師だと誰が判るのだろう?三十代と言わればそう見えるし五十代と間違えられてもおかしくない。