素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 126 ー白木

「 本当に会わなくていいんですか? 」と佐々木は言う。

白木は頷き「 ありがとう。でも、もういいの 」と言う。

「 すっきりした様な、してない様な。でも、あなたがそう想うなら、それで良いと想う 」と真下は苦笑いをする。

結局、那須信也は私の父親ではなかった。

長尾という男が私の父親らしい。

あんなに憎んでいたのに、憎しみは消えてしまった。

私の母は、本当に那須信也を憎んでいたのだろうか?

心を殺されて思い出を失くした後も、那須信也に会いたかったのではないだろうか?