素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 121 ー小久保

『 安曇荘 』は高層ビルに挟まれる様に建っていた。

二階建てのアパートは朽ち果ていて、外には洗濯機があり洗濯物が不幽霊の様に風でなびいていた。

ポストは野晒しで設置しており、ペンキが剥げて錆びついていた。

小久保は103号室の名前を確認したが、書かれておらず諦めて103号室のドアをノックした。

コン、コン、コン。

3度ノックしたが返事はない。

灘丘は本当に此処に住んでいるんだろうか?

もう1度小久保はノックする。