小説 aim 115 ー長尾
長尾は、会社の近くの蕎麦屋に昼食をとりにいく。
天ぷら蕎麦が美味しくて有名で、サラリーマンやOLで店内は混雑している。
料理が運ばれるのを待っていたら、店員に相席を頼まれる。
すみません、と苦笑いを浮かべた男の子が長尾の席の前に座る。
中学生だろうか。珍しいなと思うのと同時に学校にも行かず、親はどんな教育をしているんだと、長尾は想う。
まぁ、自分自身、千春の本当の親ではないけれど。
今朝、机の上に置いてあった青い封筒を胸ポケットから取り出し封を開けて、中身を読む。