素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 83 ー佐々木

15歳の佐々木には、人の目に見えないものが見れる。

人には、聴こえない言葉が聴こえる。

死んでしまった人の伝えたかった言葉や、想いを届けることができる。

彼らは《 心眼師 》と呼ばれていて、殆どの人がその存在を知らない。

佐々木は、その力をなるべく人に気付かれない様に過ごしてきたが、人々は彼を遠ざけ、不気味がった。

佐々木は、いつもひとりぼっちだった。

「 その力を恥じる事はない 」と少年の父親は言った。

「 私たちは、そういう一族なの 」と少年の母親は言った。