小説 aim 70 ー常盤
常盤は病院を出てタクシーに乗り、ケーキ屋に向かう。
青い封筒を捨ててしまおうか迷ったが、結局胸ポケットにしまう。
俺は何をしているんだろう?
仕事中だぞ?と想う。
コンビニでパンクした後、大人しくJAFを待っていれば良かったんだ。
上司に報告する幾つかの言い訳を考えてみたものの、どれも全部馬鹿げている様に想えた。
「 いや、違うんです。たまたまパンクしたんです。コンビニでお客さんに頼まれたんです。病院に届けて欲しいって。え?お金は貰ったのかって?すみません、貰ってません 」