素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 48 ー小久保

《 お願いします 》と女性はノートに書いて小久保に見せた。

発車してから10分も経たずに女性は眠ってしまった。

言葉が話せない生活は、どんな感じなんだろうか?と小久保には想像がつかない。

そう考えると、俺は恵まれているかも知れない。

目的地に着いた時は、夜の9時を回っていた。

ライトアップされた大きな建物があり、駐車場は停めるスペースもない程、車が停まっている。

《 ありがとう 》と書かれたノートを女性が小久保に差し出す。

その時に触れた女性の手が異常に冷たかった。