素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 16 ー白木

白木は、幾つかの電車を乗り継ぎ、駅でタクシーをつかまえる。

ノートに書いた目的地を、タクシーの運転手に見せる。

「 その住所は聞いた事がない。他の車に乗ってくれないかな 」とタクシー運転手は言う。

そのやり取りは、9台分も繰り返される。

どのタクシー運転手も、この住所に見覚えがない。

次、分からなければ、今夜泊まるホテルをこの街で、探さないといけない時間になっている。

「 その住所は、聞いた事がないな。ただあの道から繋がっているかも知れない 」