素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 aim 4 ー長尾

3年前、長尾は、ある組織に雇われ殺し屋をしていた。

その時は《 櫻井 》と名乗っていた。

何度以来されて、何人殺したかは覚えていない。

殺したい人間と、殺された人間。

そちらのどちらも長尾は見てきた。

どれだけ手を洗っても、どれだけ耳を塞いでも、殺した人間の血の匂いや叫び声は、途切れなかった。

そんなある日、組織から政治家の息子を殺す依頼を受けた。

長尾は断った。

その息子が小学校時代の友人だった。

小学校時代、長尾は同級生から苛められていた。

政治家の息子は、その度に、長尾をかばってくれていた。

しかし、組織の依頼は絶対だった。

断った長尾は、今度は組織から命を狙われる様になった。