2015-06-07 小説 番人 12 彼らを観ているのは飽きなかった。 僕は、どんな会話をしているのか想像していた。 昼からの天気の話をして、縄張りの在り方について話をしているかもしれない。 あるいはお気に入りの雌達のうわさ話をしているかもしれない。 「 なぁ、どうしたらあの娘と寝れるかな 」と。 気がつくと1時間も彼らを観察していた。 これじゃ、風景を楽しむ為に来たと言うよりは、アメンボを観察しにきたみたいだな、と僕は想い笑った。