素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 番人 2

西嶋の身長は僕と同じ165センチくらいで、髪の毛は白髪混じりで所々がはねている。

色褪せた作務衣を着て眼鏡をかけている。

西嶋は友人の言葉に静かに頷く。

「 西嶋さんは、点描画でお前を描いてくれるんだ。絵好きには堪らなくないか? 」と友人は言った。

「 嬉しいけど、点描画って時間がかかりませんか? 」と僕は言った。

僕達はここ球磨村で一泊したあと、帰る予定だった。

「 時間は、とてもかかります 」と当たり前の様に西嶋は言った。

「 皆さんは、1カ月に1度、こちらまで来て頂いてます。私の左眼は殆ど視力がありません。1度に3時間までしか描くことしか出来ません。それ以上もそれ以下もないです 」

僕は友人に無言のまま「 これはどう言う事なんだ? 」と伝える。

あなたは必ず、私の絵を気に入ります。と西嶋は言って幾つかの点描画を見せてくれた。

どれも人が描かれており、まるでその絵の中に閉じ込められて生きているみたいだった。

「 完成するまで1年から3年かかります。それでも私を訪ねてくる人は少なくありません 」と西嶋は言った。

「 日も時間帯もご自身で決めていただけます。完成後にあなた自身が値段を決めれます。ある人は840万だったり、3000円だったりします。正直、私は幾らでも構いません。人を描けることだけで充分ですから 」と西嶋は言った。

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