素敵な図書館

毎週土曜、夜11時に僕、佐藤が自作小説をアップしていくブログです。コーヒー、あるいはお酒を飲みながら訪問していただけたら嬉しいです

小説 夜のニワトリ 9

「 ちょっと起きなさいよ!! 」

誰かが、僕は強く揺らしている。

せっかく、気持ちのいい夢を観ていたのに。

え?ロボットが夢を観るのかって?

そんなの当たり前だよ。

火星人だって夢を観る。

仕方なく、僕は目を開ける。

目の前に白髪のアフロ頭がある。

ボーリングのボールの様な大きな胸。

右が8ポンド

左が10ポンドだ。

「 ロボットのくせに、気絶しないでよ、全く 」と博士の娘は言う。

ロボットだって気絶する。

勿論、火星人だって同じだ。

「 久しぶりですね 」と僕は言う。

「 51年ぶりね 」と博士の娘は言う。

彼女の陽気さと年齢は昔のままだった。

あなたは、何故捕まったのか分かる?と博士の娘は言う。

僕は首を横に振る。

検討もつかない。

「 あなたの持っているリトルラジオを狙っているのよ 」

「 男はシルクと名乗っていました 」

「 シルク? 」博士の娘は腕組して考える。

「 その名前、本名じゃないわよね?だとしたら、センスが悪すぎる 」と博士の娘は言う。

同感だった。