小説 夜のニワトリ 8
男は、それについて考えている。
名前がないと、チョイ役で終わる?
そんなのってないぜ!
シルクだ、と男は言う。
「 俺の名前は、シルクだ!分かったか! 」と怒鳴った。
シルクか。。。。。
もっとマシな名前は無かったんだろうか。
心から、そう想った。
「 何が可笑しい? 」とシルクは言う。
「 可笑しくないよ 」と僕は言う。
「 今、笑ったよな? 」とシルクは言う。
「 笑ってないよ 」と僕は言う。
本心は、壊れる程、笑いたかった。
ただ、彼が言う様に、僕は絶対絶命だった。
「 なんでシルクなんだろう? 」と僕は言う。
ついつい口が滑ってしまった。
シルクは黙ったまま目を閉じる。
気付けば15分も経っていた。
「 シルクの肌触りが好きなんだ 」とシルクは言った。
僕は文字通り、笑い転げてしまった。
気付いた時には、僕はシルクにスタンガンをぶつけられていた。
気を失う寸前、僕は何故、彼に捕まっているんだろう?彼の目的はなんだろう?と考えていた。
俺の名前を笑うからだよ、とシルクの笑い声が聞こえた。