小説 夜のニワトリ 5
博士は注射を取り出して、博士の娘に打った。
何を急に?と博士の娘は声を荒げて言った。
「 今から、お前を冷凍睡眠する 」と博士は言った。
博士の娘は、自分の父親が頭が可笑しくなってしまったと本気で思ってしまった。
「 お前を2020年まで、冷凍睡眠する 」博士は本気だった。
急に博多弁を話さなくなった。
何故?と博士の娘は言った。
「 守って欲しいものがある。夜のニワトリの機能を最大限まで改良して、一緒に戦える様にしておく 」
博士の娘は何が何だか分からなかった。
リトルラジオを守って欲しい、と博士は言った。
「 夜のニワトリに、リトルラジオを埋めこんでいる。それは、人間と共存していく為に必要なもので、脅威となる者が必ず狙ってくるはずじゃ。何としても守って欲しい 」
博士に色々聞きたかったが、博士の娘は眠ってしまった。
博士は、博士の娘がしっかり寝てしまった事を確認して、冷凍睡眠カプセルに入れた。
未来はこの娘に賭かってますな、とある学者が言った。
「 博士の言う未来が本当なら、2020年はとんでもない年になる。これを本で発表して良いですか? 」とある学者は言った。
「 いいばい。恐らく、誰も信じないばい。あんたは、世間の笑い者になるかも知れないばい。その覚悟があるなら、好きにしていいばい 」と博士は言った。
私は信じる、とある学者は言った。