小説 夜のニワトリ 1
真夜中に架かる虹のように
昼間に輝く星のように
夏に降り注ぐ雪のように
それは それは 新しかった
砂漠で観るシロクマのように
都会で観るオーロラのように
火星で観る生命のように
それは それは 美しかったから
- RADWIMPS - 謎謎
2020年、僕等の生活は大きく変わった。
ロボットと共存する世界になった。
僕等は、目の前に並べられてたカードを丁寧に選んできた。
恐竜は、カードを選ばなかった。
だから絶滅した。
刀を捨て、世界に目を向けた。
それでも、争いは終わらなかった。
誰かが言った。
「 人間がいる限り、争いは終わらない。誰かが人間と人間の間に入らないといけない 」
カードを数枚に絞られていた。
ロボットなら、止めれるかも知れない。
と、違う誰かが言った。
今、考えると、それを言ったのはロボット自身だったのかも知れない。
たくさんの人々が職を失った。
あらゆる分野でロボットが活躍した。
スーパーのレジ、電車やタクシーの運転、飲食店の接客と調理、ニュースキャスターさえロボットが代わりを務めた。
それでも、人々は悲観的にならなかった。
職を失った代わりに、時間を手に入れた。